点列と元の族・集合族とは|各用語を定義

点列

自然数全部の集合\(\mathbb N\)または非負の整数全部の集合から集合\(X\)への写像を、\(X\)の点列といいます。

\(X\)が実数全部の集合\(\mathbb R\)や複素数全部の集合\(\mathbb C\)のときには特に、数列といいます。

\(a\)が\(X\)の点列であるとき、\(\mathbb N\)の元\(n\)の\(a\)による像\(a(n)\)を\(a_n\)とかきます。これは高校数学で習った数列でいうところの、一般項になりますね。

また、点列\(a\)の表記法としては、

$$ \lt a_1, \: a_2, \: a_3, \: \cdots \gt$$

$$\lt a_n \gt _{n \in N}$$

$$\lt a_n \gt _{n=1, 2, 3, \cdots}$$

、単純に

$$ \lt a_n \gt $$

などがあります。

部分列

\(X\)の点列\(a\)があるとします。\(\phi\)を\(\mathbb N\)から\(\mathbb N\)自身への写像とし、\(n \lt m\)ならば\(\phi(n) \lt \phi(m)\)であるとします。

このとき、\(\phi\)と\(a\)との合成写像\(a \circ \phi : \mathbb N \to X\)を、\(a\)の部分列といいます。

$$a \circ \phi = <a_{\phi(1)}, \: a_{\phi(2)}, \: a_{\phi(3)}, \: \cdots>$$

元の族・集合族

点列\(a\)の像\(a_n\)の概念を一般化します。

集合\(I\)の元をパラメータ(添字)としたときに、添字\(i \in I\)を集合\(X\)の元\(x\)に対応させる写像を、\(I\)を添字域とする\(X\)の元の族といいます。

写像\(a\)が族であるとき、\(I\)の元\(i\)に対応する\(a(i)\)はふつう、\(a_i\)とかきます。また、族\(a\)は次のようにかきます。

$$a = <a_i \: ; i \in I>$$

さらに、\(a_i\)がすべて集合であるときは、\(a\)のことを「\(I\)を添字域とする集合族」といいます。