点列
自然数全部の集合\(\mathbb N\)または非負の整数全部の集合から集合\(X\)への写像を、\(X\)の点列といいます。
\(X\)が実数全部の集合\(\mathbb R\)や複素数全部の集合\(\mathbb C\)のときには特に、数列といいます。
\(a\)が\(X\)の点列であるとき、\(\mathbb N\)の元\(n\)の\(a\)による像\(a(n)\)を\(a_n\)とかきます。これは高校数学で習った数列でいうところの、一般項になりますね。
また、点列\(a\)の表記法としては、
や
、
、単純に
などがあります。
部分列
\(X\)の点列\(a\)があるとします。\(\phi\)を\(\mathbb N\)から\(\mathbb N\)自身への写像とし、\(n \lt m\)ならば\(\phi(n) \lt \phi(m)\)であるとします。
このとき、\(\phi\)と\(a\)との合成写像\(a \circ \phi : \mathbb N \to X\)を、\(a\)の部分列といいます。
元の族・集合族
点列\(a\)の像\(a_n\)の概念を一般化します。
集合\(I\)の元をパラメータ(添字)としたときに、添字\(i \in I\)を集合\(X\)の元\(x\)に対応させる写像を、\(I\)を添字域とする\(X\)の元の族といいます。
写像\(a\)が族であるとき、\(I\)の元\(i\)に対応する\(a(i)\)はふつう、\(a_i\)とかきます。また、族\(a\)は次のようにかきます。
さらに、\(a_i\)がすべて集合であるときは、\(a\)のことを「\(I\)を添字域とする集合族」といいます。